知恵産業研究会報告書

第3章 京都企業の「知恵」の抽出

3.「京都企業の知恵」抽出結果

3.2 「新価値創造アプローチ区分」、「事業展開ステップ区分」別の知恵の使いどころ分析

図表24に整理した「知恵」を、まず「新価値創出アプローチ区分」に分け「事業展開ステップ区分」ごとの特徴を捉えると以下のとおりとなる。

特徴

  • 技術開発型企業は、その分野でオンリーワンとなったものが多い。これにより高付加価値となり、利益の出る価格も維持できている。
  • しかし、エンドユーザーの目に見える最終商品の開発は行わず、黒子に徹し、部品産業にとどまることが多いのも特徴である。それによって、顧客の限定を避けることができ、幅広い顧客拡大の可能性を担保する知恵となっている。
  • 販売に当たっては、実績を求められる日本国内より、まず海外で評価を得て、日本に凱旋するケースも見られる。
  • また、新たな技術が多いだけに、それを使いこなすユーザー作りに力を注ぐ企業もある。

具体的事例

の事例

オンリーワン商品を武器に黒子に徹する

尾池工業(株)中沼アートスクリーン(株)

の事例

海外企業からの受注で実績を作り日本に凱旋

(株)タカコ

起業にあたり事前に海外において商品評価

(株)センシング京都

の事例

建築・塗装業者を対象に漆教室を開き販路拡大

(株)佐藤喜代松商店

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