「1事業所当たりの粗付加価値額」

「1事業所当たりの粗付加価値額」について見てみると、京都市は18位となっている。
(図表27)　こちらも多少都市の入れ替わりがある中、労働生産性と同様に、上位には大規模な装置産業型企業や自動車製造企業の生産拠点を抱える都市がきている。

また、過去5年間のデータで全国と京都市を比較して見ると、京都市は全国平均を下回る水準となっている。但し、これは労働生産性の時と同様に、従業者規模が影響しているため、京都市の平均従業者数である23名に対応する全国（従業者規模20?29名）の数値と比較をすると、全国（従業者規模20?29名）はほぼ横ばいであるのに対し、京都は上昇傾向で推移し、全国（従業者規模20?29名）との差を年々広げている。この結果からも、京都の企業は、従業者規模がそれ程大きくない中で知恵を使い、高付加価値の製造品を生み出していることがわかる。

「従業者1人当たりの設備額（労働装備率）」

従業者1人当たりの設備額を意味する「労働装備率」において製造業の資本への依存度を見ると、京都市は17位となった。(図表28)　上位にはこちらも大規模な装置産業型企業や自動車製造企業を擁する都市が高い数値で並び資本集約度が示された。

また、過去5年間のデータで推移を見ると、京都市の労働装備率は全国平均を下回っている。こうしたことから、京都の製造業は設備に頼らずに高付加価値を実現していることがわかる。

「付加価値率比較　検定結果」

京都の11の区のデータを用いて、全国との付加価値率比較の検定を実施した。有意であるか否かについては、11の区に存在するデータの数が少ないケースや、データ数が十分にある場合でもデータの値のばらつき度合いが極端なケースといった検定が困難な項目が含まれる。