知恵産業研究会報告書
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第4章 知恵産業推進支援に関する施策提言に向けて
2.提言施策の概要
(1)知恵人(ちえびと)づくり
?強みを的確にとらえ、新たな展開に結びつける力をもつ人材育成?
提案趣旨
オール京都での産業人材育成プログラムの体系化による知恵人の育成
提案内容
企業の経営者から若手社員まで、また高齢者、主婦、学生などの生活者も含めたあらゆる人を対象に、気づきのチャンスを逃さず、感知力・直観力・発想力・行動力などを向上させるオール京都での産業人材育成支援プログラムの設計に取り組み、人材育成を着実に実行すること。
具体的施策例
知恵人養成のためのプログラム設計と実施
- a)経営者
- 「知恵の経営報告書等の経営指針書づくり」などの経営状況の把握・経営資源の棚卸に取り組むプログラムによって、自社の強みに気づき、その強みを活かした経営方針が策定できる人材の育成を行う。
- b)経営幹部
- 「知恵を引き出す人と一緒になって悩む力」、「そこから強みを見抜く力」を養うプログラムによって、日頃から先を見据えた発想を大切に、次に備える人材の育成を行う。
- c)後継者
- 「高い志」、「気づく力」、「決断力」、「ネットワーク構築」など将来の経営者として求められる力を育むプログラムによって、次の経営を担っていく人材育成を行う。
- d)ベテラン社員
- 「成功と失敗の豊富な体験の体系化」、「知識と知恵の見える化・共有化」などで自らの知識や専門性を再認識して自由な思考を目指すプログラムによって、新たな発想を生み出し、また後継者に自身の経験を伝えていける人材の育成を行う。
- e)中堅社員
- 「課題を与えて知恵を出す訓練」、「異なる業種との出会いのきっかけづくり」などの基本的な考え方を培い、新たなアイディアや共同開発へ気づく力を養うプログラムによって、企業のこれからを担う人材の育成を行う。
- f)若手社員
- 「既存の成功事例を教材に知恵の課題を与える」、「京都の文化・歴史を体験する」などで気づく力・発想力・企画力を養いながら感性を磨き伸ばすプログラムによって、将来有望な人材の育成を行う。
- g)学生
- 「知恵ビジネスを行う経営者を招聘した大学での講義」「企業の知恵を実感できるインターンシップ」などの社会人基礎力、知恵を見抜く力を養成するプログラムによって、産業人としての基礎力を備えた人材の育成を行う。
- h)生活者
- 「生活の知恵をビジネスプランに高める力」「ユーザーの発想を企業に逆提案する力」など知恵を養成するプログラムによって、主婦など生活者としての発想をコミュニティ・ビジネスのような形でも社会に還元できる人材の育成を行う。