経営者のための人財育成通信 vol.5
2024年04月30日 コラム
人間関係を円滑にするコミュニケーション
コミュニケーション能力は属人的!?
コミュニケーション能力は階層を問わず、円滑に業務を行う上で欠かすことのできないスキルで、
人財育成通信Vol.1で紹介したカッツモデルの「ヒューマンスキル」(対人関係能力)に該当します。
ヒューマンスキルは生まれ持った能力や人生経験によりバラつきのあるものですが、誰でも練習を重ねることで高めることが可能です。
メールやチャットアプリ等を通じて業務効率化を図ることも大切ですが、人と人とのリアルなコミュニケーションが組織活性化や新たなビジネスの創造、従業員の定着率の改善にもつながります。
階層別に求められるコミュニケーション能力の分類
京商ビジネススクールでは、概ね次の図のとおり分類しています。
新人・若手にはビジネスマナーや報連相、論理的で伝わる文章の書き方等、社会人としての基礎力を高めることが求められます。メンター制度の導入が増え、若手の先輩社員が新人をサポートすることで、早期成長や定着率の向上につながっています。中堅になると上司のサポートや管理者としての能力を先取りして組織の中核人材として成長することが期待されています。管理者になると、社内外に対する交渉力からコーチングや傾聴力等、部下育成やチーム力を高めるスキルが求められます。部下と定期的に面談を行う「1on1ミーティング」を行い、信頼関係の構築や育成に生かす事例も増えています。
コミュニケーション能力はどうやって高めるの?
「相手の立場に立って考える」、「自分の考えを簡潔に伝える」、「聴く姿勢を身に付ける」等を意識しながら、積極的にコミュニケーションを重ねることが大切です。関連書籍や研修を通じて知識や技術を身に付けることも近道です。人財育成通信Vol.2(会報誌2023年1-2月号P8・9)でご紹介した「経験学習サイクル」を参考に、能力開発を図っていきましょう。
※本コラムは京都商工会議所会報誌 BUSINESS REVIEW 2023年 7-8月号に掲載分の再掲です。