知恵-1グランプリ

高齢者・障がい者の"生き甲斐移動"サポート「お出かけケアタクシー」
株式会社キャビック

同社は、「移動」と「介護」を融合させた全国初の介護タクシーサービス「ケア&ケアタクシー」や、介護が必要な人のもとにヘルパーやケアドライバーが24時間対応で駆けつける夜間訪問サービスなど、タクシー事業とグループホームなど介護事業の一体運営に取り組んできた。現在、全乗務員の半数以上が2級ホームヘルパーの資格を有するなど、福祉介護に対する社内の意識も高まりつつある。

今回のコンテストでは、タクシー事業と介護事業で培った経営資源を生かし、新しい外出サポートプランを提案した。これまで、高齢者や要介護者、障がい者の通院や買い物をサポートするサービスはあっても、趣味や生きがいなどを後押しするような取り組みはなかった。「旅行に行きたい!」「映画や歌舞伎を楽しみたい!」 こうした潜在ニーズを掘り起こし、「生活に不可欠な移動」だけでなく、「人生を豊かにするお出かけ」をベッドtoベッドでサポートする。

同社では、新卒社員を中心に「Team Next」を編成。入社後3年間で「移動」「介護」「環境」をテーマにさまざまな社内部門をジョブローテーションさせ、その経験と斬新な感性で新たな企画を次々と生み出している。社内で体験ツアーを試行し、本プランのブラッシュアップやマーケティングを図るなど、すでに始動している。今後は、ツアー会社やレジャー施設などとの連携を図り、より質の高いサービスを提供していく予定だ。

高齢者人口はますます増加していくことが予想される。今まで無理とあきらめていた〝生き甲斐移動〟を現実のものへと変えるプランで、新たな顧客の創造が望めるに違いない。


同社はベット to ベットによる移動と介護の一体サービス「ケア&ケアタクシー」を全国で初めて展開。


単なる便利な移動手段の枠を越え、趣味や生きがいなど人生の豊かさを提供する「お出かけケアタクシー」。


■審査委員長の目:龍谷大学 教授 佐藤 研司

タクシー事業と介護事業という独特の事業展開からノウハウを積み上げてきた同社らしいプランである。非営利事業、しかも、小規模な取り組みであれば実現の可能性は高くなると思われるが、一定の規模で継続的に行うとなると、提供するサービスの質や事業採算を含めて解決すべき課題がある。ソーシャルなビジネスは社会からの期待が大きい分、企業としての責任も重く、着実な積み上げが期待される。

<企業情報>
株式会社キャビック
代表者 : 兼元 秀和
住所 : 京都市右京区梅津段町8
TEL : 075-864-2122
Web : http://www.cabik.co.jp/
<事業内容>
一般乗用旅客自動車運送事業、介護事業など

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